SWOT分析について考える②
おはようございます。中小企業診断士のけんけんです。
昨日は人間ドックでした。先日までペッパーフードサービスの記事を書いていたので、人間ドックが終わったら「いきなり!ステーキ」に行って肉を食うぞ!!と張り切っていました。
しかし、私の近隣の「いきなり!ステーキ」の店舗に行ったら、閉店になっておりました・・・。そんなオチがあったとは。ガックリですね。
さて、「SWOT分析について考えるシリーズ」を展開しています。
昨日はS<強み>について解説しました。
SWOT分析の中では一番重要だと思っています。
事例企業の強みを活かす事は2次試験の根底に流れている考え方だと思います。
今日はW(弱み)について解説します。
なぜ弱みを分析するのでしょうか?
事例企業の弱みを分析して改善するためです。
そりゃそうですよね。
中小企業診断士2次試験は診断助言をする試験です。
中小企業診断士が弱みを分析したとします。
診断士が「それじゃ、さよなら」と言って帰ってしまったら社長どう思います?
私だったら激怒しますけれども。「母さん塩もってこい!!」レベルです。
ここで実際の設問を見てみましょう。平成26年事例Ⅲです。
第1問でC社のW(弱み)が聞かれています。
事例3の場合は第1問でC社の強みや弱みが聞かれる事が多いです。
皆様はこういう場合、第1問から解きますか?
私が第1問は一番最後に解きました。
厳密に言うと、最後というよりは、第2問以降と同時進行で考えていくプロセスをとりました。
第2問で「切削工程で問題視されている加工不良率の悪さ」が聞かれています。
これ完全にC社の弱みです。
加工不良率が悪いという事はコストに影響が出ているのでしょうか。
第3問は設問1でC社のメリットが聞かれています。
設問2では「C社の生産計画や資材調達計画を今後どのように改革していくことが必要になるか」が聞かれています。
C社の現状の生産計画や資材調達計画ではX社からの業務移管計画に対応出来ないという事です。これも言わばC社の弱みです。
生産計画や資材調達計画も改革しなければならない訳ですから。
第2問、第3問は生産面の弱みが聞かれています。
第4問は設問を読んだだけでは分からないかも知れないですが、C社の市場面(営業面)の改善を図っています。
C社は取引先X社に依存している体制です。X社に経営のかなりの面で依存していると与件文にありますので・・・。
C社の弱みはこれだけで大体分かりませんか?
診断報告書の観点から見ると、第1問でC社の弱みを診断します。
その弱みを第2問以降で改善していきます。
第2問、第3問で製造面の弱み、第4問で営業面の弱みを改善すべく助言します。
これで診断・助言のストーリー性が見えてきますね。
この弱みを必ず改善する事は忘れないで下さい。
その為の中小企業診断士ですから・・・。
弱みの改善は事例Ⅲが一番多い印象を受けます。
昔は弱みが与件文に露骨に表現されてそれを改善させるストーリーがほとんどでした。
しかし、平成28年事例Ⅲ カット野菜の事例を解いた人も多いかもしれません。
この事例、C社の弱みのオンパレード!!強みがはっきり分からない。
こんなダメダメC社だったら、とっくの昔に倒産していそうですが・・・。
C社の弱みを炸裂させて逆に惑わすパターンもありました。
令和元年事例Ⅲも難易度が高かったですね。
この事例は弱みがパッとみて分かりにくいところにありました。
今までの事例では与件文にC社の弱みがハッキリ書いてありましたが・・・。
C社の弱みを自分で想定しなければならないです。これが昨年の事例Ⅲのポイントでした。
弱みを改善する思考を事例Ⅲだけではありません。
事例Ⅳの経営分析問題も後の個別問題との連動性もあります。
事例Ⅳ第2問以降で設備投資の経済性計算の問題が出てきたら、有形固定資産回転率はそもそも悪いはずです。
有形固定資産回転率が悪いので設備投資計画をするはずです。
有形固定資産回転率が高いのに、更に設備投資を行い生産性を上げるパターンも今後考えられるかもしれませんが・・・。
CF計算書が出題されれば、短期安全性の改善ですから、流動比率、当座比率は悪いのが定番だと思います。
CVP分析が出題された場合はどうでしょうか?CVP分析は収益性の改善でしょうから、売上原価、販売管理費の固定費改善が考えられます。
そうすると売上高総利益率、売上高営業利益率あたりが悪い事が想定されます。
あと一つ付け加えるとデメリットを分析させる問題ありますよね。
設問でデメリットを分析させて改善させない訳は無いと思いますので、後の設問で改善する意識は持った方が良いと思います。
今日はここまでにします。
ではまた明日へ。
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