経営分析(安全性)
おはようございます。中小企業診断士のけんけんです。
事例4対策 経営分析編をお送りしています。
なるべく電卓を使わない!!
私は電卓で計算する手間を少しでも省く事を受験生時代に考えていました。
80分は短いですからね。
今日も平成30年事例4を検証していきましょう。
財務諸表はこちらです。
今日は安全性について考えていきます。
安全指標といえばこちらです。
負債比率
固定比率、固定長期適合率もありますが、ちょっとマニアックかな・・・。
出題された事はありますが・・・。
一つずつ指標を確認していきましょう。
①流動比率
これはパッと見るだけで判断できますね。
流動資産と流動負債の大きさを比べるだけです。
決して電卓は使わないで下さいね。
流動資産>流動負債であれば流動比率100%を超えるので、その時点で流動比率が悪い事はありません。
流動比率が100%を超えて中小企業診断士に文句言われたらどうですか・・・。
言われた方も頭にくるでしょう。
②当座比率
流動比率が100%を超えていても棚卸資産などが多い場合は、当座比率が答えになるケースがあります。
上記の場合は棚卸資産その他諸々を引いても当座比率が問題にはならなそうですね。
自己資本÷総資本になります。
内部留保がどの位ありますか?という指標となります。
内部留保は「今までの安定した経営にて利益を積み重ねた証」になります。
「内部留保が厚い=安全性が高い」という方程式は銀行の現場では?って感じです。
今は短期安全性:つまり資金繰りを重視するので、流動比率、当座比率の方が重要視しますね。まあこれは現場の話になりますが・・・。
上記の財務諸表を見ると
分母である総資本は総資本は同業他社より数値が低いです。
分子である自己資本は同業他社より数値が大きいです。
以上から当然、自己資本比率は同業他社より大きくなります。
これも電卓は今の時点で使いません。
良い指標として自己資本比率が急浮上してきました。
④負債比率
これは負債合計÷自己資本になります。
負債が自己資本の何倍あるか。当然負債が大きい場合は負債比率が大きくなります。
でもこの事例であれば短期借入金、長期借入金共に同業他社より低いです。
営業外費用も同業他社より低いです。
出題者は借入に関してメッセージを一切込めていません。
なので負債比率はこの事例に関しては無いでしょう。
自己資本比率と負債比率はどちらを使うべきでしょうか?
基本はどちらでも良いと思います。
ただ私は出題者のメッセージがどちらに込められているか?によって判断していました。
負債にメッセージを込めている場合→負債比率
これは私のこだわりかもしれませんので参考程度にして下さい。
出題者の視点から考えれば、「受験生に指標を答えさせる」ためには、どこかにメッセージを込めなければならないでしょう。
そのメッセージは与件文、財務諸表あるいは問題文に込める場合があります。
出題者のメッセージを見逃さない事が大切ではないでしょうか?
3回にわたり経営分析をお送りしていますが、電卓を使わずとも指標を絞り込む事が出来る事が分かっていただけたでしょうか?
本当であれば与件から経営指標を絞るこむテクニックを書きたかったですが、この事例は与件文にヒントが無さ過ぎて・・・。
他の事例をチョイスして与件文から経営指標を選ぶテクニックは書きたいと思います。
では今日はここまでにします。
なお本ブログ掲載した試験問題は一般社団法人中小企業診断協会HPから引用しております。
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