中小企業診断士けんけんの部屋

中小企業診断士が日常を気ままに伝えます。

経済ニュースを診断士目線から読むシリーズ

おはようございます。中小企業診断士のけんけんです。

昨日までお悩み相談シリーズを書きました。参考になりましたか?シリーズと言っても2回しか書いていないので・・・。定期的にお悩み相談シリーズを書きたいと思いますので宜しくお願いします。

実は今日はブログを書き始めて100本目の記事です。良く毎日書いたもんだ。まだ一応毎日更新を続けています。もし更新が止まったら「作者取材の為、今回はお休みさせていただきます」と皆様の頭の中で字幕を出してください。とりあえず頑張っていきます。

 

今日は経済ニュースを診断士目線で書くシリーズです。前回の記事はこちら。

www.shindanshi-kenken.com

診断士登録の影に隠れてこっそり始めたシリーズです。

今回気になった記事はこれです。

オリエンタルランドみずほ銀行などとの間で2,000億円のコミットメントライン(融資枠)を設定」です。

皆様ディズニーランド好きですよね。そんなディズニーランドを運営するオリエンタルランドを題材に少しお話を・・・。

銀行では一般的な言葉ですが、コミットメントラインって言われても分からない人の方が多いですよね。

この場合みずほ銀行が取りまとめ役(アレンジャー)になり、各金融機関に「皆様オリエンタルランドにいくら融資枠設定できます?」って呼びかけるわけです。A銀行500憶、B銀行200憶・・・この合計が2,000億円です。融資審査なので「今回はごめんなさい」って場合もあります。アレンジャーにはアレンジャーフィーといって手数料が入ります。2,000億円のアレンジャーフィーってどれくらいなんだろう?取りまとめはめちゃくちゃ大変だと思いますが・・・。

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ニュースに戻ります。「オリエンタルランドの手元流動性比率は7倍を超す。手元資金から有利子負債を差し引いたネットキャッシュは1,940億円。年間固定費から減価償却費を除いた額は1,500億円程度であり、設備投資を加味しても当面は無借金でもつ計算になる」と報じています。

オリエンタルランドのHPに決算概要が掲載されていますので引用させていただきます。

2020年3月期決算説明会

2020年3月期決算補足資料

 

手元流動性=現金+預金+短期有価証券です。

手元流動性比率=手元流動性÷月商です。

オリエンタルランドは月商の7倍を超える現金預金などがあるって事ですね。

普通なら安泰ですが、やはりコロナウイルスの影響があったのは間違いありません。

 

オリエンタルランドコロナウイルスの影響で2月29日から休園しています。

実際休園前も影響はあった事を踏まえると決算では2か月~3か月位の影響ですかね。

 

診断士試験では手元流動性比率という指標はマイナーです。流動比率当座比率がメジャー比率です。

オリエンタルランド流動比率は315.18%。決算書の現預金は現預金が261憶円(対前期比116億円減少)これは決算である3月末時点の数字です。

現在も営業停止中ですから現在の現預金はどうなんでしょ?

流動比率は全然問題ないですが、営業出来ずに固定費は継続的にかかる訳ですから。

 

今回のコロナウイルスについては「影響がどこまで長期化するか分からないので、手元現金を厚くしておきたい。」という相談が多いです。そりゃそうですよね。

中小企業診断士試験でも自己資本比率が高い=安全性が高いと見ますね。それは全然間違いではありません。でも銀行の現場で自己資本比率と言う言葉はほぼ使わないですね。一応指標は見ますけど・・・。

肝心なのは「現金がいつ尽きるのか?」。いわゆる資金繰りの原点ですね。お金が足りないから貸してくれ!って言うことになる訳なので。

銀行の営業担当が持ってきた話もこの論点が抜けていることが多い。これは資金繰り表を日頃から作る意識付けが必要になります。

(資金繰り表についてはネットで検索してみて下さい。いろいろ出てきますので)

 

今日は短期安全性について書きました。少し実務よりの記事になりました。

私も診断士同期と話をしているのですが、銀行融資のポイントを教えて欲しいとの話があったので、診断士ネタと併せてブログにて書いてみました。

今日はここまでにします。実は明日もこのシリーズを書いていきます。

参考になりましたら、是非猫クリック!!宜しくお願いします。

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